【災害時の廃車手続き】被災して廃車となった車の手続きは?税金や保険はどうなるの?

近年、日本は地震や台風などの災害が多く、被災して車が動かなくなったというケースも多いと思います。

当然車が動かなくなっても保険や税金はかかって来るので、なるべく早く廃車の手続きを取らなければ傷口が広がるだけです。

今回はそんな災害にあった際の廃車の方法について書いていきますね。

なお、車が手元にある場合は通常通りの廃車手続きとなり、本記事ではあくまで被災して手元に車がない場合の廃車手続きについて記載しています。

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目次

災害にあって車がない場合の廃車手続き

津波や土砂など、車がどこに行ったかわからない場合、発見することが困難な場合は、車検証などの書類も同時に紛失しているでしょう。

そのため、災害にあった車を廃車するにあたって必要な書類が変わります。

ここでは普通車・軽自動車とプラスで必要になる書類を説明しますね。

 

災害にあった普通車の廃車に必要な書類

  • 被災証明書
  • 理由書

この2つを通常の手続きに必要な書類にプラスして用意する必要があります。

被災証明書は市区町村の自治体で発行されていますが、発行にあたっていくつか書類が必要です。

被災証明書発行のための必要書類

・本人確認書類(写真付きであればベスト)
・車両番号が確認できる書類(納税証明書など)
・被害のわかる写真(複数枚)
・故障対応をしたロードサービスやレッカー車の明細書

上記を発行元に持っていく必要があります。

理由書については、ナンバープレートが紛失している際に書く書類で、こちらのPDFからダウンロードが可能です。

 

災害にあった軽自動車の廃車に必要な書類

  • 被災証明書
  • 車両番号標未処分理由書

被災証明書については、前述の普通車と手続きは同じです。

車両番号標未処分理由書は、理由書の軽自動車版と認識すればOKで、こちらのPDFからダウンロードが可能です。

提出先は全国にある軽自動車検査協会の支所となります。

間違えやすい「被災証明書」と「り災証明書」

災害にあった際に国に提出書類として、被災証明書とり災証明書があります。

名前の響が似ているので混同しがちですが、車の廃車に必要なのは「被災証明書」の方です。

り災証明書は基本的に不動産(家など)を対象としており、被災証明書は動産(車など)を対象としているので間違えないようにしましょう。

 

 

被災した車の任意保険は適応範囲に注意

ほぼ全ての人が加入しているであろう任意保険は、全ての災害に適応しているというわけではありません。

ここではどういった災害が適応となるかについて書いていきます。

 

任意保険が適応される災害

  • 台風
  • 洪水
  • 大雨
  • 暴風
  • 竜巻
  • 大雪

上記が保険の対象となる災害です。

といってもどういったケースが対象になるかわかりにくいので、以下に対象となる例をあげますね。

対象となるケース(例)

・土砂災害で車が土に埋もれて取り出せなくなった

・大雨により川が氾濫し、洪水被害を受けた。

・落雷により車体が焦げた・エンジンが動かなくなった。

・暴風で車が飛ばされ、駐車近くの電柱に激突、車が動かなくなった。

・雹によりバンパーに穴が空いたり、ガラスが割れてしまった。

上記のようなケースが保険の対象となります。

では、反対に保険の対象とならない災害をあげますね。

 

任意保険が適応されない災害

  • 地震
  • 噴火
  • 津波

上記が保険が適応されない災害の一覧です。

日本は地震が多く、地震から派生して噴火や津波被害が多い国ではあります。

そのためこれらの大規模な災害が起きた場合は、保険会社が補填できる額ではなくなるため適応外としているのです。

これも例となるケースを上げておきますね。

対象とならないケース(例)

・津波で車が流されて、動かなくなった

・地震で建造物の下敷きになったり、地割れに飲み込まれたりした。

・火山灰でボディ表面が焼け焦げた。灰の影響でエンジンが動かなくなった。

上記のように自分だけではなく、広範囲にわたって被害が発生しそうな災害は対象外ということですね。

特に日本は大規模な地震や津波の被害がここ数年多いため、被害額の想定がつきづらいのでしょう。

最終的な適応範囲は保険会社に確認を

上記は一般的な任意保険の適応範囲例としてあげましたが、被災された際にどこまで保険が適応されるかについては必ず保険会社に確認をしてください。

適応範囲はそもそも保険会社によって違ってくるのと、大規模な災害の場合は対応内容が普段と違うという可能性があるからです。

いずれにせよ被災された際はまずは身の安全を、落ち着いてから保険会社に一報を入れるようにしましょう。

 

 

災害で廃車になった車の税金の還付について

2017年に改正された租税特別措置法により、災害により廃車となった車にも重量税の還付が適応されるようになりました。

 

災害で廃車になった際の還付の適応対象

  • 2017年4月以降に発生した災害により廃車となった車
  • 被災者生活再建支援法の適用を受ける災害
  • 被災した日から5年以内であること
  • 永久抹消登録をしていること
  • 車検の残存期間が1ヶ月以上あること

上記が還付の対象となる主な条件です。

適応を受ける災害についてはいくつかあり、以下が条件となっています。

「自然災害」の定義は支援法第2条第1号で「暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火その他の異状な自然現象により生ずる被害をいう。」と定めており、「戦争、火災、大規模事故、人為的な爆発事故などによる被害は含まれない」が「原子力発電所の放射能漏れ事故の原因が、地震、津波の影響によるものであれば、支援法の対象」としている。

Wikipediaより抜粋

前述の任意保険とは違い、地震や噴火なども対象となっているのがポイントですね。

 

還付金の額の計算方法

還付金額=納付した自動車重量税額 ÷ 車検証の有効期間 × 車検残存期間

上記が災害で廃車となった際にどれだけ還付金が返ってくるかの計算式です。

詳しい人はお気づきかと思いますが、実は一般の還付金の計算と全く一緒なのです。

つまり災害が起きて車が廃車となった場合であっても、通常の還付金と遜色ない額が返ってくるということですね。

このあたりは国側が被災者を思って対応してくれているということがわかります。

税金の還付については手続きの対象期間はあれど、還付額は全く変わりません。

そのため、期間内に申請さえすれば、ちゃんと還付金は返ってきます。

なるべくであれば早めに手続きしておきたいところですが、5年という期間があるので、落ち着いてからゆっくりやるのがいいですね。

 

 

災害時の廃車手続きまとめ

いかがでしたでしょうか?

被災したとなると、車云々よりもまずは身の安全の確保と、普段の生活に戻ることが最優先かと思います。

車に関しては財産の一部ではありますが、保険や税金の還付は申請する期間がある程度長く設けられているので、後回しにしても問題ないでしょう。

まずは普段の生活を取り戻し、余裕が出てきたら車の手続きに入る、というぐらいでいいと思います。

被災した車は見つかっても傷や汚れでいっぱいでしょうし、もし車が手元に戻ってきたら、一度廃車買取専門の業者に見てもらうのがいいですね。

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